JAPANESE POP 全曲正式発表
安藤裕子オフィシャルページで、ニューアルバム『JAPANESE POP』の全曲目が正式に発表されました。
『JAPANESE POP』 全曲目リスト (全13曲)
- 私は雨の日の夕暮れみたいだ
- 健忘症
- マミーオーケストラ
- New World
- Dreams in the dark
- アネモネ
- court
- 青い空
- Sleep Tight Mr.Hollow
- 摩天楼トゥナイト
- 問うてる
- Paxmaveitiラフマベティ-君が僕にくれたもの-
- 歩く
今回のアルバムでは、アレンジャーにこだわり、音作りにおける多様性、可能性を追及したかのようです。
これまで長く安藤裕子とともに二人三脚で共に曲作りを続けてきた山本隆二(もっさん)はもちろん、安藤裕子のファーストアルバムの頃から楽曲を提供してもらったり、アルバム『pied-pip』の「マジカル」でもフィーチャリングで関わってきた宮川弾氏、そしてオランダの奇才シンガーソングライターであるベニー・シングスがアレンジャーとして加わった、珠玉のポップなアルバムとなりそうです。
1曲目の『私は雨の日の夕暮れみたいだ』は、安藤裕子がデビュー前の20代前半の頃に作った初期の作品だったのですね。だから斬新と思うのと同時に、どこかファーストアルバムの頃のような、内に秘めた感情を吐き出すような尖がったところのある曲だと感じられたのですね。
これで1曲目にこの曲がきた理由がわかったような気がします。近年のアルバムの1曲目はどちらかというとおとなしめに始まる感じでしたが、今回はとても勢いのある曲です。新生安藤裕子を印象付ける意味があるのだとは思っていましたが、それだけではなく、安藤裕子が音楽を志した頃の思いを忘れず、それでも安藤裕子はここから変わっていくんだという宣言でもあるように思えるのです。
そして最後の曲『歩く』は、ライブでも以前語っていましたが、幼少期からの友人の母親が昨年亡くなったということで、その友人から曲を自分のために作って欲しいと頼まれたそうです。
少女時代の安藤裕子はカギっ子だったせいもあって、その友人宅によく上がり込んで遊んでいたそうです。なので、その友人のお母さんにもよく世話され、時には叱られることもあったそうです。
そんな大切な人を亡くした人の気持ちを慰めるのと、亡くなった人に、「あなたを忘れず私は人生をこれからも歩いていくよ」と伝える、「ありがとう」の曲です。
私はこの曲をライブで聴くたびにどうしても涙を抑えることができません。
はじめて聴いたライブの時は、ちょうど私も祖母を亡くしたばかりの頃でした。
以下、安藤裕子からのメッセージコメント
「手紙」
お元気ですか?
わたしは日々いろいろ。
なんとかやってます。夏の終わり、秋の始まり、久しぶりに作品を世に出したいと思っています。
クロニクルを作っている頃、私は常に終わりを思っていたと皆に語った。
終わりの波は恐怖でもあったけど、それは常に喜びも私の元に届けてくれました。私はここから何かを始めるんだ。
終わりの後に来る始まりを教えてくれた作品だったと思うのです。
あれから2年以上の時間も過ぎたけど、私はずっと曲を作っていたよ。
色んな出逢いもありました。色んな事を知りました。音楽を初めて13年。
ようやく目を見て好きだと言えるようになったんだ。
だから無理強いはしたくない。
あるがまま、側に居れたら良いことだろう。
そう思う。今回のアルバムに私が思うこと。
恒に流るる日々の中、たまに貴方の手を取ろう。
人は流れて散散に、されど貴方の名を呼ぼう。そんな感じの事だろか?
鷲掴みにはできないんだ、性格上ね。音楽っていいものだよ。
どんな貴方だって受け止める。どんな貴方だって赦すんだ。激動の世の中。
緩やかな日向があったっていいんだろう?
皆が走れるわけじゃない。安藤裕子