ほぼ日刊イトイ新聞で歌う
ずっと気乗りもしないので、震災後1カ月ぐらいは通常のページ更新はしないつもりでいましたが、「ほぼ日刊イトイ新聞」の「プロモーションでごめんください」の動画で、安藤裕子ねえやんの涙まじりのコメントと、力強い歌を聴いたら、自分も気持ちを新たにして頑張らなきゃという思いになったので、少しだけ書いてみます。
安藤裕子のカバー曲の最初は、ファーストシングル『水色の調べ』に収録された矢野顕子さんの『春咲小紅』からですが、この曲の作詞が、この「ほぼ日」の主催者である糸井重里さんというわけです。
こう考えると、ほぼデビューからずっとカバー曲を織り交ぜてきたことが、今ある安藤裕子の作る音楽に、深みや厚みを与えてきたのだといえる気がします。
本来は「大人のまじめなカバーシリーズ」の単純なプロモーション目的の登場のはずだったのでしょうが、ねえやんは、この場を借りて、東日本大震災で被災された方たちへ向けての歌を披露することとなりました。
ねえやんは次のように語ります。
あの日以来、なんて言っていいのかわからず、ずっとコメントを出せずにいた。 これ以上がんばっている人にがんばれとは言えないなとホームページに書いたのだけれど、被災者の方が、戦場の跡の焼け野原のようなところに立ったときに、頑張るしかないなって思ったと。頑張るしかないから、がんばれって言ってくれていいですよ、東北人は寒さに強いから大丈夫です。 と、お手紙をくれたから、心から頑張れって言えないことじゃなくて、応援出来るように、ちゃんと今日を終えて明日を向かえる人に歌いたい。
曲は「はじまりの唄」。
もっさんのキーボード伴奏でカメラの前で涙をこらえつつ、魂を込めて歌ってくれました。
素直に感動しました。 ねえやんがまた好きになりました。
きっと、これを見てくれた被災者の方には、ちゃんとねえやんの気持ちが伝わったと思います。
もう、ただ自分のためだけに歌うのではなく、人のために歌おうとする、アーティストの本分を全うしようとする姿勢に心打たれました。
本当にねえやんに会えてよかった。