秋の大演奏会 NHKホール
11月9日にNHKホールで開催された、「安藤裕子 秋の大演奏会」 に行ってきました。
ドラムの茂木欣一氏をはじめとする東京スカパラダイスオーケストラのメンバー、CHICA strings、そして謎のゲスト?の池田貴史氏らが加わっての一夜限りの大演奏会。
これまで、安藤裕子の楽曲録音のメンバーとしてはご協力いただいていた方々ですが、今回、ライブに勢揃いして参加するなんてとても贅沢なことです。
はじめてのNHKホール。 渋谷のNHKの施設って広大ですね、仕事を早退しても開演時間までそんなに余裕がなかったので少々あせりました。
ホール内は、国際フォーラム ホールAを見た後では、すごく大きいとまでは感じなかったけど、見覚えのある壁面のパイプオルガン、ここで紅白歌合戦やってんだよなぁとか、感慨深いものがありました。 良席をゲットできたので、今日はねえやんの表情までなんとかわかりそうです。
今回のライブはWOWOWの番組撮影も兼ねています。 舞台と観客席の間には結構スペースがあり、ここはカメラクルー用のスペースになっています。 舞台そでからはクレーンがニョキニョキ動きまわります。
開演に先がけてのご注意を清水ミチコがおこないましたが、正直そろそろ飽きられてきた感ありでしたね。 もっとおもいっきりぶっ飛んだ内容に変更すればいいのにと思いました。
いよいよ、安藤裕子ねえやんの登場! おぉ、カラフル、キラキラ、ヒラヒラの衣装!
オールバックの髪まとめに長いヒラヒラ、ラインストーンもしくはスパンコールのノースリーブに、パステルレインボーカラーのゆったりとしたパンツ。 ライブ終盤にも自ら言っていたように、アラビアンナイトのお姫様風の衣装です。 なるほど、一夜限りのお祭りだから『千夜一夜物語』の「一夜」にかけたわけですね。
「お友達と楽しんでいきましょう!」 とお友達をひとりひとりご紹介。 (「山本く~ん」などと幼稚園風に)
はしゃいでるなぁ、ねえやん(笑)
それでは、「安藤裕子 秋の大演奏会」のセットリスト紹介を兼ねての簡単な感想を。
そういえば、一曲目は、先日のクイズ問題にもなっていましたが…
『”I” novel.』
私は外しました~! 正解された方おめでとうございます。
ストリングスが加わったことにより音に深みが増した上、もっさんのピアノもいつも以上に気合が入っているようでした。 すごい、贅沢だぁ~
手前にいるカメラマンや遠隔操作の横移動カメラ、クレーンカメラのニョキニョキにより、テレビの歌番組撮影にスタジオ観覧者として参加しているようで、最初はなかなか入り込めない感じがあって違和感を感じましたが、そのうち、これは舞台演出のセットの一つだと考えるようにすると、次第に気にならなくなりました。
『”I” novel.』からクロスフェードさせて、
『パラレル』
音数が増えて様々な音が飛び交うのが、この曲のはじけっぷりにぴったり合っていました。
ミニMC
観客席に向かっての「元気ですか~?」の掛け声が小学生のちびっこに向けて呼びかけてるみたい(笑)
『水色の調べ』
まるでこの曲のPVのように、賑やかな絵と賑やかな音数。
でも途中歌詞がすこし飛んだような気が何度か(笑)
『TEXAS』
スカパラのホーンメンバーが参加しての『TEXAS』。 かわいくて何度聴いても大好き。 この曲は促されることもなく観客から自然と手拍子をとるようになりましたね。
ホーンの「プァ~」っていうのが入ると、この曲の幸せ度が上がりますねぇ。 タカシくんのギターもいつもとはアレンジを変えて光ってました。
MC
「あれ、あれ~? メンバーが増えてるよ~!」 (小学校講堂でやる劇団風に)
「やった~また仲間が増えたよ、よかったねぇ~」 (幼稚園の先生風に)
開場全体、どう反応してよいのやら、苦笑い。
普段のお母さんモードが窺い知れるようなしゃべり方になっているねえやん(笑)
その空気を察してか、「あれ~? フフフ、私のしゃべりはつまんないんですよ基本的に」
普通モードに戻るねえやん(爆笑) おもしろいよ、ねえやん!
『さみしがり屋の言葉達』
一転して大人っぽい声で歌うというギャップがいい。 ここから急に大人モードですか?
今日のねえやん、本当に声が良く伸びていて、声量が素晴らしい。 やっぱりこの人ライブの人だよ。
アウトロのホーンもしっとり大人っぽくてとても好印象。
『黒い車』
これまで聴いたライブの『黒い車』の中で最も贅沢な音で、最もこの曲の本来に一番合うジャズテイストが全開で、かっこよすぎ! 欣ちゃんのドラムの激しさと切れの良さはもちろん、もっさんがスーパーピアノアーティストになってました。
そのままストリングスのつなぎを経ての
『エルロイ』
今回のセットリストは曲の流れをうまく考えてるなぁと感心しました。 聴けば聴くほどカッコよく味の感じられる曲ですね。 残念だったのは、間奏で一瞬静まり返ったときに、この曲を知らない人が我慢しきれず力強く拍手をしてしまったこと。 知らないのなら知っている人に任せましょうね。 WOWOWの編集担当の方、うまく消しておいてね。
『Lost child,』
もしかするとこの曲が一番好きな私は、涙が滲むのを抑えられませんでした。 これからも私の中でずっと大好きな曲でありつづけることでしょう。 名曲です。
『サリー』
スローテンポで、ストリングスが加わったことにより抒情感たっぷり。 ベースの深い音色、鳥肌ものでした。 ねえやんの伸びやかなファルセットの高音も心地よく、ナチュラルボイスは力強く逞しく。
こんなサリーは聴いたことがない。 良い! 良すぎる!!
『蒔かれた種について』
安藤裕子と内なる神様との心の会話。 鍛えられた伸びやかな歌声は安心して聴いていられました。
MC
「さっきまでいたお友達が姿を消して、いつも私と音楽を奏でてくれている山本君と山本君がいます。 素敵なミュージシャンが後ろで演奏してくれて、曲が大きく大きくふくらむ瞬間というのは、生まれて死んでいく中で、私にとって一番華やかな時代に生きているんだと思うんです。 それでも、ピアノとギターというとても小さなすこしの音だけで歌うことも大好きです。 どこかお家に帰ってきたような気がします。」
『六月十三日、強い雨。』
その言葉通り、ピアノのみのシンプルな楽曲。 私はこの曲には「6月13日」という日付とそれに連動する歌詞の内容的にも個人的にシンクロする思い入れがあって、聴くたびに心を揺さぶられます。
『隣人に光が差すとき』
バイオリンの響きがとても印象的で、ピアノの高音域がせつなく、心に沁みます。
『輝かしき日々』
一転して、ギターをかき鳴らすイントロ。 ホーンも観客の手拍子も加わり賑やかに。
最後ねえやん、MISIAばりにおもいっきり高音を伸ばして場内を圧倒!
その勢いのままクロスフェードして、
『鬼』
この曲待ってました。 叫ぶ叫ぶ、ねえやん叫ぶ! 後半へたばってきたか、あえてなのか、歌わないで伴奏を聴かせるようにしていました。
MC
さすがに疲れたようで、息を切らせながら、「漢方の入ったお茶をごくごくと水なみに飲んじゃった」とのこと。 「三十路越えにはつらいよ」とも。 そりゃこんな激しい曲を連続で全力で歌えば息も切れるよね。 でのその歌う体力を支える体力づくりに一役かっているのがバレエ。 ねえやんと欣ちゃんの娘さんが同じバレエ教室に通っているとのこと。 「せんせーい!」とねえやんが呼びかけると場内にはその先生もいらっしゃっているようでした。
『The Still Steel Down』
こんな大舞台にぴったりな安藤裕子の壮大なナンバー。 文句なく素晴らしい!
後半のねえやんのファルセットにしびれました。
『海原の月』
今回の『海原の月』は、当然ながらストリングスにより、いつも以上に抒情的でした。 ドラムの入り方とか、いつもとは違うテイストにも驚かされました。 夜空に星がきらめく演出も、スポットライトの演出もさすがNHKホール。 感動のアウトロもさすがにこの構成ならではの荘厳さでした。
『聖者の行進』
いつも以上にスローテンポにアレンジされた『聖者の行進』。 後半に行けば行くほど盛り上がっていく曲調。 おおげさに言えば魂のエネルギーの爆発のようなこの曲に、最高のメンバーによる最高のステージ。
この曲をもってステージを去る安藤裕子とその他メンバー。
あれ? そういえば例の謎のゲストは登場せずじまい。 アンコールの手拍子で手が痛い。
MC
ねえやん、学ラン応援団長風の恰好になり再登場。
ライブグッズの紹介。 安藤裕子のシンボルマークであるニコちゃんマークのキーホルダーの紹介時に放送禁止用語の「キ○ガ○」発言(笑) ねえやんが心配しなくても、グッズ紹介なのでWOWOWではカットされていることでしょう。
フルオケライブの告知。 今回もそうだけれど、ストリングスを入れてのライブはずっと憧れだったと。
メンバーひとりひとりの再入場してのあらためてメンバー紹介。 なぜかホーンの人に混じっての謎のゲストが侵入。 ねえやんの無視っぷりがいい。 会場笑いに包まれる。 「ちょっとは触れてよ」ってことで、ねえやんになぜか「ケビン・コスナー」と呼ばれる”池ちゃん”こと池田貴史。
『林檎殺人事件』
随分と豪華なフニフニダンス。 ひげダンスも交えての最高のパフォーマンス! 観客総立ち。
林檎殺人事件のPVでかけているサングラスを観客席に投げるパフォーマンスも、池ちゃんの投げたのは観客席の手前の撮影カメラエリアに落ちて、それを拾いにいった短足?の池ちゃんがなかなか舞台に登れないで、さらにねえやんが邪魔するというコント。
70年代後半から80年代半ばにかけての、日本が能天気な明るさを謳歌していた時代の空気があってとっても楽しかった。
『ぼくらが旅に出る理由』
やっぱり、この曲が最後にきました。 明るく伸びやかなこの曲は、ねえやんの曲ではないけれど、みんな一体になれる素敵な選曲。 当然、欣ちゃんのパートもあって、「わぁー」と盛り上がる。
最後は、参加メンバーが舞台前に一列に手をつなぎ並び立ち、万歳おじぎをやってライブは大団円。
あ~楽しかった! こういうお祭り、時々あれば最高だね。
次は、年明けてからの、荘厳なお祭りが待ってますね。 すっごい楽しみだ~!
祝スタンド花に吉高由里子の名前があったので、たぶん場内にいたんだろうな。 安藤裕子ねえやんと浅草デートして以来の友情?姉妹関係?は、吉高ちゃんが知名度を上げた今も継続しているようですね。
ギリギリ入場だったため、欲しいグッズが何も買えなかったのが唯一の心残りでした。