アコースティックライブ 2013 渋谷公会堂
5/3「安藤裕子アコースティックライブ 2013」の最初の会場、渋谷公会堂に行ってきました。 安藤裕子10年分の『ありがとう』のお返しをもらいにきました。 GW中でお隣のNHKが家族連れで賑わう、とてもいいお天気でした。
それではいつもどおり、セトリを兼ねた簡単な感想です。
『唄い前夜』
爪弾くアコースティックギターの前奏がせつない。 初っ端にこの曲が来たのは意外でしたが、ギターのタラちゃん(設楽博臣氏)の紹介としては良かったのかもしれない。
『お誕生日の夜に』
お母さんっぽい曲きた! やさしい曲だなぁ~。 間奏中に歌詞カードを読み上げる形でねえやんの英語の語りが入る。
MCタイム
なんだか歌うことが久しぶりに感じるそうで、すごく緊張してるとのこと。
「お前のせいか!?」と、今回ギターをはじめて担当するタラちゃんにふる。
「もうすぐ誕生日だね」との声に、「そうだね、でも本当は9日じゃないんだよ、公称9日だけど」ちょっとどよめきがありました。
どうも、5月中なのは合っているみたいですね。
「ワンピかわいい」の声があったように、今日もおしゃれな超ゆるふわワンピを着ているねえやん。 身体のラインが見えないワンピの衣装はねえやんの好みでいつものことだけど、でもちょっとゆるふわすぎてマタニティワンピのように見えなくもないような。
『HAPPY』
いつも以上に伸びやかな歌声とキュートな歌詞。 タラちゃんのエレキのアレンジがとても良かった。
『み空』
後半の伴奏アレンジがいつもと変わっていて、とくに力の入っているピアノが圧巻だった。
『雨月』
以前はそうでもなかったけど、最近はこういうねえやんの渋くてかっこいい曲の方が好みになってきました。 歌うねえやんも、聴く私自身もこういう曲が似合う年齢になってきたからでしょうか(笑)
『Dreams in the dark』
タイトルそのままの曲調が、まさしく安藤裕子の世界だなと感じさせるこの曲。 ただ、初期の頃の曲とは違い、歌詞も曲調もどこか俯瞰して世界を見ているのが今の安藤裕子。 アコースティックギターのいつもとちょっと違う響きがいいです。
MCタイム
大人になって久しいけれど、相変わらず中身が育たないまま。
マネージャーのヤングさんが、「この10年やたらと長かった、寿命から考えてあと50年も生きなきゃならないのか」と文句を垂れるが、ねえやんとエジーさんは歳を重ねたこともあって「10年なんかあっという間じゃね?」と返す。
でも、ちょうどヤングさんの歳の頃のねえやんも母親に同じように文句を垂れていたことを思い出す。
「私なんか55歳になるまで明日が楽しみで仕方なかったのに」と言われて、なんてバイタリティーがあるんだろうと思い驚いたという。
(この後半のエピソードは聴いたことあるな。日記かインタビュー記事かで。)
20何年か生きていれば、大概の嬉しい悲しいを経験していて、これ以上何を求めるのだろうか?と。
でも、それから10年以上経って、まだまだ感じたことのない感情や経験があって、まだまだ不甲斐なくて…
「もうダメだなぁ」と思っているときが一番幸せなのかもしれない。 だから自分のこともっと好きになってあげたいと思います。よろしくどうぞ。
そう言うと、椅子に座ったままのねえやんはちょっと自分のお腹の方を見てポンポンと軽く叩いたように見えました。 それは錯覚だったのかもしれないですが、瞬間私は「あれ? え、まさか第二子がお腹にいるとか?!」という思いが頭をよぎりました。 いや、まさかね。
でも、よく考えてみれば、もし第二子を産む気が最初からあるのであれば、年齢的にもう急ぐ必要があるわけで、全くありえないこともないよなぁ。 やはり、あのゆるふわワンピは本当にマタニティだったのか? それで今回のアコースティックライブは少なめなのか? だから今日はずっと座ったまま歌っているのか?(アコースティックライブではいつも座って歌うことの方が多いですが…) ああ、これでまたしばらくねえやんとも会えなくなるのかも、等々…
(この時はそんな刹那の間にふくらんだ妄想が私の中でぐるぐる回っていました(笑)、でも、やはりそんなことはないだろうということは、当ライブの終盤で判明することとなりますが…)
『Little Babe』
そんな妄想を抱いたまま、直後にこの曲が演奏されれば、タイトルの字面通りに受け取っちゃいますよ(笑)
良い感じのギター前奏。 CD音源よりもずっとスローテンポで情感たっぷりに。 ねえやんの語尾の余韻のある歌い方が新鮮でした。
『Summer』
出た、隠れた初期の名曲。 しっとりした曲調に、ねえやんのかわいらしい歌声から力強く変化するのが魅力。
掻き鳴らすエレキ伴奏が、悲しい夏の雰囲気をうまく表現してるなぁと思いました。
リクエストコーナーMC
セリフ口調で説明(笑) 『秋の大演奏会DVD』のご購入者抽選によるリクエスト曲の当選曲をしっかり練習して演奏してきたと。
『健忘症』(リクエスト曲)
リクエスト者の「歌詞がかわいいから」という選曲理由のとおりのかわいらしい曲。
間奏中に、CD中にもある「小さな女の子の物語」がねえやんのライブ朗読という形で入る。
『新曲』(タイトル不明)
はじめて聴く曲。 うわぁーっと鳥肌が立つような感動が襲うスローバラード。
エコーが入る雄大で伸びやかな曲調は既に名曲の貫録。 CMまたは映画音楽のようで聴き惚れました。 「もう一度君に会いたい」 この歌詞がずっと耳に残ります。
『さよならと君、ハローと僕』
アルバム『chronicle.』のラストナンバーが入ると、そろそろエンディング近くなのかと思い、なんだかさびしくなりました。
『The Still Steel Down』
ねえやん、本当に安定して上手く歌えるようになったなぁ、苦しい感じがない。 努力の賜物ですね。
『鬼』
明るく力強く壮大で不思議な曲ですね。 タラちゃんのエレキが恰好良かったです。 これで今回のライブの本編は終了。
アンコールMC
今回のライブグッズTシャツを着てきたねえやん。 モコモコのいがぐりみたいなパンツを中に履いているとのことですが、お腹周りが若干膨らんでいるように見える気がするのはそのせいだと言いたいのだろうか…(私の中で先ほどの妄想モードがまだくすぶっている)
ライブグッズ紹介で、ピアス/イヤリングの紹介の流れで、急にビートルズの『Hello goodbye』をアカペラで歌い出すねえやん。 会場拍手(笑)
紙を読めと舞台袖から言われて、忘れかけていた紙を再びセリフ口調で読み上げるねえやん。 そこで7枚目のアルバムが10/2にリリースされることが発表される。(ねえやん自身もはじめて知るかのような口調に途中からなったのが笑える) そして、そのアルバムを引っ提げてのバンドライブツアーを10月下旬から回ることも。 アルバムはもうほとんど出来上がっており、これから詰めの作業に入るとのこと。 この後、会場でのアルバムの先行予約を受け付けており、当日予約で、ねえやんが書いた短めの小説『黒猫』を朗読したCDが特典として付いてくるとのこと。
とても嬉しいと思うのと同時に少しほっとする気持ちも。 だっていくらなんでも今もし子供を授かっていたりなんかしたら、10月後半のバンドライブなんて絶対無理だし、そんな無責任なことするわけがない。 ということで、安藤裕子2度目の妊娠説という私の瞬間妄想は早くも終了しましたとさ。
『愛の季節』(アンコール新曲)
聴くのは前回のシンフォニック・コンサート以来のこれで2回目。 とても完成度が高く力強い思いが込められた人生のバラード。
『問うてる』(アンコール曲)
これも安藤裕子の「人生問答」。 客席に一緒に歌うことを求め、観客合唱の中、久しぶりのカズー演奏をするねえやん。
今回の選曲はなかなか渋く、比較的マイナーな曲が多かったですね。 『のうぜんかつら』も『海原の月』も、『サリー』も『ドラレコ』もありません。
今現在のねえやんの心境を表したような「安藤裕子セルフセレクション」といった感じでいいと思いました。
この会場だけかもしれないですが、アコースティックライブとしては照明演出もけっこうあって贅沢な感じでしたし、もっさんのピアノアレンジにも明らかな変化があり、ギターのタラちゃんのはじめて聴く演奏、そして、ねえやんの歌の技術のバリエーションが増え、技量が上がっているなぁと実感する、新鮮なアコースティックライブのスタイルが楽しめた素敵なライブでした。
もちろん、会場を後にする前に、安藤裕子7thアルバムを予約しました。 特典の黒猫CDの外観はあの「デモ音源 自主制作CD」みたいな手作り感があっていいですね。
安藤裕子7thアルバム『タイトル未定』。 今のところ全11曲収録予定だそうで、仮の曲タイトルが紹介されているところによると、
『いらいいらい』、『愛の季節』、『蜘蛛の糸』、『ローリー』、『ミルキー』だそうです。 あと、『グッド・バイ』も。
『ローリー』『ミルキー』なんかはいかにも仮タイトル的ですね(笑)
内容的には、「原点回帰と進化」として、安藤裕子の魅力を再確認し、もう一度初心に立ち返りながら、同時に全く新しい試みにもチャレンジした、最高にチャーミングなアルバム!!だそうで、大型タイアップも決定しているとのこと。
大型タイアップって、「キリンの泡」のことではなくて? もしかすると、今日演奏されたタイトル不明のあの新曲が使われるのでは?
それにしても「原点回帰」は、安藤裕子初期からのファンにとっては一番にうれしい報告ではないでしょうか。
以下、公式ページから部分抜粋。
最初期の名盤「Middle Tempo Magic」を彷彿させるような、山本隆二・宮川弾アレンジによるPOPでカラフルなナンバーや、
白根賢一(GREAT3)作曲の能天気サーフミュージック、安藤裕子が演奏した事がないタイプの、ジワジワせめ上げてくるようなオルタナティブロックなど、POPと熱情とROCKが絶妙なバランスで配置された名盤の予感満載です。
これは期待していいんじゃないでしょうか? とても楽しみです。
ライブ行かないでアルバムだけ欲しい方は、以下で早くも購入予約できるようです。
■ 安藤裕子7thアルバム『タイトル未定』 (購入/予約)