FLYING POSTMAN PRESS 2013年10月号 Vol.158

フリーペーパー 『FLYING POSTMAN PRESS 2013年10月号 Vol.158』 の安藤裕子へのスペシャルインタビュー記事を再構成してご紹介。

FLYING POSTMAN PRESS 2013年10月号 Vol.158 安藤裕子

1曲目の『ようこそここへ』で生まれて、最後『グッド・バイ』で終わりがくるイメージ。 でも、その終わりは”その次を生きる”という意味を持つという。

「作品を通して聴くと、このアルバムはすごく自分の死生観みたいなものが詰まってる感じがした。 生きて死んでいくということ、それでもまた繋がり生きていくこと。 生まれた曲たちにはそういう力強さがあるんです」

「影響として震災は大きかった。 今まで平穏に、当たり前に平和を生きてきたけど、こんなにも簡単に崩れてしまうということを痛感した。 その頃に子どもができ、同時に育ててくれた祖母も倒れた。 ただ単に人が生まれるということよりは、人が亡くなるということの方が大きくて、いろんなものが心の中から欠けてしまった。 そんな頃、子どもとの散歩中に、青空を眩しそうに見上げる娘の顔を見てボロボロ泣けてきた。 空は私たちが生きようが死のうがずっと変わらずそこにあって。 私も祖母からもらったものがたくさんあったように、私もいつか迎える終わりが来るまでに、この子にもいろんなものをあげなきゃいけないなって。 私がいなくなった後もどうかいい時代を生きて欲しいっていう願いみたいなものが湧いてきた。 『グッド・バイ』はそうしてできた曲」

― 『サイハテ』について
「この突っ走った感じは、演奏者とボーカルが別になると白けた曲になると感じて、”塊間”を大切に、歌録りではエア・ピアノを暴れながら弾いて、ライブ感を意識しました。 少年感とか青春感をイメージしつつ、相当体力を使ったレコーディングになりました」

― 『獏砂漠』について
「レコーディングは楽しかった。 『獏砂漠』というタイトルも、レコーディングの印象で付けた。 ムーミンが『銀河鉄道999』の鉄郎みたいな恰好して砂漠を彷徨いながらも銃撃戦が始まるみたいなイメージ(笑)」

― 『ここに臨む丘』について
「随分前に歌録りをしてました。 でも、なんかこう歌がとにかく暗くて重くて、今回は外そうかなとも思ったけど、歌を録り直そうってことになり、よくなった。 難産な1曲でした」

― デビュー10年で少し自信が付いてきた部分はある?
「あんまりないですね(苦笑)。 慣れはでてきましたけど、妙にまとまってしまうというかソツなくできてしまうというか。 ”らしさ”みたいなものにも、全然興味なくて。 でも歌は昔よりうまくなってるかもしれない。 昔、自分では歌えない曲をよく作ってたんですが、年月を重ねて歌えるようになりました。 でもそのうまさがいらない曲には邪魔だとも感じることもあるし、一概にいいかどうかはわからないな」

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今月号の FLYING POSTMAN PRESS のテーマが「TABLE」ということで、安藤裕子も語っています。

「食べるの大好き。 小さい頃は学校から帰ると、おばあちゃんが袋麺の味噌ラーメンに輪切りにしたソーセージやネギなんかを入れたのをよく作ってくれて、おやつに食べてたな。 あとはケンタッキーのファミリーパックとかをひとりでおやつ用に買って食べたり。 人生って食べられる回数が限られてるじゃないですか? だから1回でも嫌な食事すると、すごいツイてない気がしますよね」

味噌ラーメン
再現してみました(笑)

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